チームA:ポゼッション52%。 シュート18本。コーナーキック7回。
チームB:ポゼッション48%。 シュート14本。コーナーキック5回。

さて、チームAはブラジル、チームBはドイツで、2014ワールドカップ準決勝の統計である。7-1の歴史的大勝でドイツが決勝に進出したが、統計では接戦に見える。

さらなる分析をせずに、視聴者の前に生のデータを提供することは、テレビが何十年もやってきたことである。データを処理して評価する必要があり、分析コンテンツはゲームが終了した後にオンラインになるが、カジュアルなテレビの視聴者は、その時点でもう気にしないし、SpielverlagerungやStatsbombのようなサイトは主流ではない。

ピルロのようなパサーなどではない限り守備的MFは通常の統計で評価しづらい。また試合後の基本的な統計を見えると、シュート数は価値の高いものから低いものまで同等にカウントするし、コーナーキック数も身体的特徴やショートコーナーの使用率などから同等には考慮できない。パス成功率もリスクや価値を組み込めていない。

新指標Packing
新しい指標では、全てのプレーを質の観点から評価しようとしている。パスによって相手選手を通過し、飛ばすことができればスコアを稼ぐことができる。客観的であり、議論の余地がない。

ボール非保持チームはそれを防ごうとしているので、スコアが低いほど良い守備を行っていることがわかる。




この指標はドリブルやターンオーバー、インターセプトにも適用できる。試合中に飛ばした対戦相手の合計をパッキングレート(Packing Rate)と呼ぶ。

さらにディフェンダーを飛ばすことは、ストライカーにプレッシングをかけてボール奪取するよりも、攻撃の方に価値があると判断された。試合中に飛ばした低い位置のディフェンダーの合計を、会社名からインペクト(IMPECT)と呼ぶ。
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パッキングレートやインペクト指標は、賭けには好ましくない。予測的ではなく記述的であり、どちらのチームがよくプレーをして勝つべきだったのかを示すことができる。



パッキングレートの人気はその直観性による。より複雑な指標がそれらのコード化および複雑な数理モデルで疎外される場合、これはフットボール用語で何かをコード化するかなり分かりやすい方法である。

しかしパッキングは既にある指標に付加価値を提供してくれるのだろうか。

サンプルを受け取ったユーロ2016のデータでは、パッキングレートの約70%は縦パスとドリブル成功数の合計をインプットとした線形回帰モデルで説明されることがわかった。

別のバージョンのパッキングレートでは、エリア内でのパスとドリブルをインプットとした別の回帰モデルを使って50%ほどを説明できる。

垂直性の定量化には一定の貢献があるだろうが、将来的に使われることはないだろう。

ボールポゼッション率は相手の守備を崩せているかに関してそれほど直接的な意味をもたないが、攻撃面での成果、プレー内容を評価できる値はないのだろうか。庄司氏によれば、相手の守備を崩すという意味でより有意義な指標として「パッキングポイント」という考え方がドイツで考案されているという。

「ボールポゼッション率では、実際に相手を崩せているかがわかりません。それを踏まえて考案されたのが『パッキングポイント』というものです。これは、1本のパスで何人の相手選手を飛ばすことができたか、を計る指標です。

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図2にあるように、たとえば選手Aが選手Bにパスを通して、Bが前を向けたとします。このパスでは6人の相手選手を通過しているので、6ポイントが入ります。Bが前を向けなかった場合は、貢献度が下がるのでポイントは80%減らされて20%分のポイントが入ります。このケースでBが前を向けなければ、6×0.2で1.2ポイントが入るということですね。

これは出し手と受け手の両方にポイントが入ることになっています。つまりパス出しがうまいだけでなく、パス受けがうまい選手も評価されるわけです。手元にEURO2016におけるチームごとの『パッキングポイント』をまとめたデータがあるのですが、GS1位突破を果たした6チームが全24チームのトップ6を独占していました。現代サッカーにおいては、かなり有意義な指標と言えると思いますね」

ハリルJに必要な人材。「持たされること」への懸念。パッキングポイントという評価軸【データアナリストの眼力】 | フットボールチャンネル



IMPECT & Packing: the Future of Football Analytics is Here
Unpacking Packing | StatsBomb

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